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家全体を改修するフルリフォームでは、工事費の一部をローンでまかなうか考える方も多いと思います。リフォームローンと住宅ローンは、担保の有無や借りられる期間などが違います。年齢によって借りられる期間も変わるため、工事の計画と同じ時期に借り方を確かめておくと安心です。
リフォームローンと住宅ローンの違い
リフォームローンは、住まいの改修に使い道を絞ったローンです。担保を付けずに借りられる商品もあります。たとえば住宅金融支援機構のグリーンリフォームローン(省エネのための改修を行う場合の融資)は、抵当権の設定が不要で、返済期間は最長10年です。
住宅ローンは、家と土地を担保にして、長い期間をかけて返していくローンです。たとえばフラット35は、民間の金融機関と住宅金融支援機構が提携して出している、最長35年の全期間固定金利の住宅ローンです。借入れの対象になる家と土地には抵当権を設定し、その設定費用も借りる人の負担です。
金利や手数料は、金融機関や商品によって違います。フラット35でも、借入金利と融資手数料は取扱金融機関によって異なります。金利の数字だけで決めず、借りる額、期間、諸費用をそろえて比べることが大切です。
家を買って直すか、今の家を直すかで変わる借り方
中古住宅を買ってフルリフォームする
中古住宅の購入とフルリフォームを同時に計画する場合は、購入代金と工事代金を一本の住宅ローンで借りる方法があります。フラット35には、中古住宅の購入とあわせて一定の要件を満たすリフォームを行う場合に、借入金利を一定期間引き下げるフラット35リノベがあります。リフォーム一体タイプでは、中古住宅の購入資金と、購入とあわせて行う工事の資金が借入れの対象です。予算金額に達する見込みになると受付を終了するため、最新の受付状況と条件は公式ページで確かめてください。
フラット35リノベのお金を受け取れるのは、工事が終わって検査を受けた後です。購入代金の支払いの時につなぎ融資が必要な場合は、取扱金融機関に相談するよう案内されています。新築住宅の購入や借り換えには使えません。
なお、中古住宅を買う時のフラット35では、2026年9月1日の借入れ分から、簡易なリフォームの工事費用もまとめて借りられるようになりました。ただし、柱の位置の変更、間取りの変更、床面積の増減、断熱材の交換などは、この簡易なリフォームに当たりません。フルリフォームでは、どの借り方の対象になるかを申込先で確かめてください。
購入と工事を一本で借りる場合は、物件の手続きと並行して、工事の見積書や工事請負契約書を金融機関に出すことがあります。物件を探す段階から工事の相談先を決めておくと、慌てずに進められます。進め方は川崎市で中古住宅を買ってフルリノベーションする進め方と注意点でも紹介しています。
今の家をフルリフォームする
住宅ローンを返している途中の家を改修する場合は、今の返済に新しい借入れの返済が加わります。毎月の返済額は合計で考えましょう。今のローンを借りている金融機関に、リフォーム資金の借り方を相談するのも一つの方法です。
借りられる年齢と、年齢で変わる返済期間
民法の成年年齢は、2022年4月1日に20歳から18歳へ引き下げられました。ただ、ローンを申し込める年齢や収入の条件は、金融機関や商品ごとに決められています。年齢だけで借りられるかどうかは決まらないため、申込先の条件を確かめてください。
年齢の上限では、申し込む時の年齢と、返し終える時の年齢が見られます。たとえばフラット35は、申込時の年齢が満70歳未満で、借入期間の上限は、80歳から申込時の年齢を引いた年数と35年の短いほうです。申込時の年齢は1年未満を切り上げて数えるため、60歳6か月で申し込む場合は61歳として扱われ、上限は19年になります。
返済期間が短くなると、同じ額を借りても毎月の返済額は大きくなります。50代や60代でフルリフォームを考える場合は、自己資金をどれだけ使うかや、工事の優先順位もあわせて検討しましょう。
返済期間と住宅ローン控除の条件
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、増改築などのリフォームでも対象になる場合があります。国税庁の案内(令和8年4月1日現在)では、10年以上にわたって分割して返す借入れであることや、工事費(補助金などを差し引いた額)が100万円を超えることなどが条件です。返済期間が10年未満のローンでは、この控除を受けられません。
控除の条件は、税制の改正で変わることがあります。最新の条件は国税庁の案内で確かめてください。補助金と減税の調べ方はフルリフォームの補助金と減税にまとめています。
住宅ローンの審査で見られること
住宅ローンの審査で何が見られるかは、国の調査からもうかがえます。国土交通省が民間の金融機関に尋ねた調査(令和7年度、2026年3月公表)では、長期・固定金利の住宅ローンなどについて、次の項目を9割以上の機関が審査項目にしていました。
- 完済時の年齢(98.4%)と借入時の年齢(96.2%)
- 健康状態
(96.1%) - 年収(94.2%)と勤続年数(93.9%)
- 担保の
評価 (91.0%) - 返済負担率
(90.9%)
同じ調査では、完済時の年齢の条件を80歳未満とする回答と、勤続年数を1年以上とする回答が、それぞれ最も多くなっています。健康状態では、団体信用生命保険(団信)への加入を必要とする回答が最も多く、加入できるかどうかが借入れに関わることがあります。
返済負担率は、年収に占める年間の返済額の割合です。フラット35では、年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下という基準があります。ここでの借入れには、自動車ローン、教育ローン、カードローン(クレジットカードのキャッシング、分割払い、リボ払いを含む)などすべてが含まれます。申し込む前に、今ある借入れと返済の状況を整理しておきましょう。
申し込みには書類も要ります。たとえばフラット35で中古住宅を買う場合は、借入申込書、前年と前々年の公的な収入の証明書、売買契約書の写し、住宅と土地の登記事項証明書が共通の書類です。住民票などほかの書類が要る場合もあるため、事前に取扱金融機関に確かめてください。
60歳以上の方が検討できる、利息だけを払う借り方
住宅金融支援機構のリフォーム融資(高齢者向け返済特例)は、満60歳以上の方が、部分的バリアフリー工事、ヒートショック対策工事または耐震改修工事を含むリフォームを行う場合の融資です。毎月の支払いは利息のみで、元金は申込人全員が亡くなった後に、相続人が融資住宅と敷地の売却や自己資金などで一括して返します。
リ・バース60は、住宅金融支援機構と提携する金融機関が扱う住宅ローンで、リフォームにも使えます。毎月は利息のみを払い、元金は契約者が亡くなった時に、相続人が一括で返すか、担保の住宅と土地を売って返します。利用できる年齢や借りられる額は、金融機関ごとに違います。
利息だけを払う借り方では、毎月の支払いで元金が減りません。高齢者向け返済特例では、総返済額が通常の返し方より多くなると案内されています。家を受け継ぐご家族にも関わるため、ご家族と話し合ったうえで検討してください。
借りられる額より、返せる額から考える
審査に通る額と、無理なく返せる額は同じではありません。フルリフォームでは、仮住まいや引っ越し、家具の買い替えなど、工事以外の費用がかかることもあります。解体してから分かる傷みへの備えも含め、手元に残すお金を決めてから借りる額を考えましょう。
工事代金を支払う時期と、ローンのお金が入る時期がずれることもあります。契約の前に、支払いの予定と融資の時期を照らし合わせておくと安心です。
借り方は、工事の範囲や時期、ご家族の年齢や収入によって変わります。当社では、建物の状態とご要望から工事の範囲を整理し、工事の内容と費用をお見積りでご確認いただいています。ローンの条件は申込先の金融機関で確かめていただく必要がありますが、計画の段階で迷うことがあれば、早めに工事のご相談からお知らせください。家全体の改修の考え方は住まいのフルリフォームでご案内しています。
