中古マンションを購入してリノベーションする流れと注意点

編集・掲載:株式会社スマイルプラス

中古マンションを買ってリノベーションする時は、物件の購入と工事の準備が同時に進みます。買った後で希望の間取りにできないと分かったり、工事を始められる時期が思ったより遅れたりしないよう、どの段階で何を確かめるかを先に知っておくと安心です。購入から入居までの流れと、つまずきやすい点を順に整理します。

目次

購入から入居までの大まかな流れ

購入の手続きとリフォームの準備は、別々に進めるより、並べて考えるほうが無理がありません。一般的な順番は次のとおりですが、金融機関や物件によって前後することがあります。

  • 予算の全体を考える(物件の代金、購入の諸費用、工事費、工事中の住まいの費用)
  • 物件を探し、リフォームの目で内見する
  • 住宅ローンの事前審査を受け、工事費を含めて借りるかを相談する
  • 重要事項説明を受け、売買契約を結ぶ
  • 工事の内容と見積もりを固め、ローンの本審査に進む(借入れの契約や資金を受け取る時期は、ローンの種類によって違います)
  • 代金を決済し、物件の引き渡しを受ける
  • 管理組合へ工事を申請し、承認を受ける
  • 工事を行い、仕上がりを確かめて入居する

大事なのは、工事の検討を物件を決める前から始めることです。部屋が決まってから工事を考え始めると、できる工事の範囲や費用が予算と合わないと分かった時に、引き返すのが難しくなります。住戸全体の改修をどう考えるかは、住まいのフルリフォームのページでも紹介しています。

内見では、広さや眺めに加えて、床の段差、窓まわりや北側の部屋の結露やカビの跡、水まわりの位置なども見ておきましょう。気になる跡があれば、断熱や換気の状態、補修が要るかを、工事の計画の中で確かめる手がかりになります。

売買契約の前に、管理規約と重要事項説明で確かめること

マンションの工事でできることは、建物の造りのほか、そのマンションの管理規約と使用細則の定めに大きく左右されます。国土交通省のマンション標準管理規約は、管理組合が規約を作ったり変えたりする時の参考として国が示しているものです。実際の決まりは物件ごとに違うため、購入を考えている部屋の規約は、契約の前に読んでおきましょう。

重要事項説明で分かること

不動産会社を通してマンションを買う場合、宅地建物取引業法の決まりにより、契約の前に重要事項の説明を受けます。マンションでは、専有部分の使い方を制限する規約の定め、修繕積立金の規約の内容と積み立てられている額、管理費の額などが説明の項目です。建物の維持修繕の記録がある場合は、その内容も説明されます。床材や水まわりに関する制限がないか、これまでどんな修繕をしてきたかを、この段階で確かめておくと安心です。

既存の建物の売買では、一定の期間内に行われた建物状況調査(インスペクション)があるかどうかと、ある場合はその結果の概要も説明の項目です。設計図書や点検記録などの書類の保存の状況も説明されます。図面があるかどうかは、工事の計画を立てるうえでも確かめておきたい点です。

築年数の古いマンションで尋ねておきたいこと

標準管理規約のコメントでは、近い将来に建て替えなどの検討が想定されるマンションで、専有部分に高額な工事をすると二重の出費になりかねないとしています。そのため、工事の承認を求める人に注意を促すことが望ましいとされています。築年数の古い物件では、管理組合で建て替えなどの話が出ていないかも尋ねておきましょう。

間取りと水まわりは、建物の造りと規約で変えられる範囲が決まる

標準管理規約では、天井・床・壁はコンクリートの躯体を除く部分を専有部分とし、窓枠と窓ガラスは専有部分に含まれないとしています。玄関の扉も、専有部分は錠と内側の塗装部分です。断熱や防音のための窓の改良は、管理組合が計画修繕として行うものとされています。管理組合がすぐに行えない場合に、承認を受けて区分所有者が行えるという考え方です。

住戸の中の壁にも、建物を支えるコンクリートの壁(耐力壁)が含まれていることがあります。耐力壁の位置によって、間取りを変えられる範囲が変わります。どの壁が耐力壁かは、図面や管理組合の資料で確かめましょう。標準管理規約のコメントでも、管理組合が工事を確かめる例として、全面リフォームで耐力壁を撤去しないかを確認することが挙げられています。

水まわりの移動は、床下の排水管との関係で考えます。標準管理規約では、排水の立て管は共用部分とされています。水まわりの配置は、立て管の位置を前提に考えることになります。キッチンや浴室の位置を立て管から離す場合は、排水の流れを確保できる床下の高さがあるかを、現地と図面で確かめる必要があります。

電気・ガス・水道も、建物の共用設備の能力によって使える量に限りがあることがあります。管理規約や床、水まわりの考え方は、マンションのフルリフォームでできること・できないことでも詳しく整理しています。

資金の段取りは、購入費と工事費を合わせて考える

工事費を住宅ローンに含めて借りられるか、別のリフォームローンにするかは、金融機関ごとに扱いや必要な書類が違います。物件探しと同じ時期に工事の内容と概算を考え始めておくと、事前審査や本審査の相談を進めやすくなります。

一例として、住宅金融支援機構のフラット35リノベは、中古住宅の購入とあわせて一定の要件を満たすリフォームを行う場合に、借入金利を一定期間引き下げる制度です。購入後に自分でリフォームを行うリフォーム一体タイプは、その取り扱いのある金融機関で申し込みます。資金の受け取りは工事の完了後のため、物件の代金の決済につなぎ融資が必要な場合は、取扱金融機関に相談するよう案内されています。金利の引き下げには予算があり、受付を終えることもあるため、最新の条件は公式サイトで確かめてください。

引き渡しから工事の完成までの間は、今の住まいの家賃と新しいローンの返済が重なることもあります。工事期間中の住まいの費用まで含めて、フルリフォームの資金計画を立てておきましょう。

引き渡しの後、工事の前に必要な手続き

標準管理規約では、共用部分やほかの住戸に影響を与えるおそれのある専有部分の工事は、あらかじめ理事長に申請して承認を受けることとしています。申請書には設計図・仕様書・工程表を添え、承認するかどうかは理事会の決議で決めます。床のフローリング、ユニットバスの設置、配管の枝管の取り替え、間取りの変更などが、その例として挙げられています。

申請するのは区分所有者(部屋の持ち主)とされているため、購入前に正式な申請ができるとは限りません。理事会の開かれる時期によって承認までの日数も変わるため、工事を始める時期には余裕を見ておきましょう。標準管理規約には、承認が要らない工事でも、業者の出入りや資材の搬入、騒音など、管理組合が事前に知っておく必要があるものは理事長に届け出る、という定めもあります。新築時はカーペット敷きだった築年数の古いマンションで、床材の遮音の等級を承認の条件として示しておくことも、標準管理規約の資料に例として挙げられています。

住宅ローン控除を使うなら、入居の時期を確かめる

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)には、中古住宅を取得した場合の要件があります。国税庁の案内(令和8年4月1日現在の法令等)では、取得の日から6か月以内に住み始めることが要件の一つです。建物は1982年(昭和57年)1月1日以後に建てられたものであることが求められ、それより前の建物は耐震基準に適合する証明などが必要です。床面積は原則として50㎡以上で、マンションは登記事項証明書の専有部分の床面積で判断されます。

入居前に行う工事も、要件を満たせば控除の対象になる場合があると国税庁は案内しています。工事の期間が長くなる計画では、入居の時期と要件の関係を、早めに税務署や税理士に確かめておくと安心です。最新の条件は国税庁のページで確かめてください。

中古マンションの購入とリノベーションは、物件選び、資金、管理組合の手続きが重なり合って進みます。迷った時は、早めにご相談ください。当社は川崎市幸区・中原区・川崎区、横浜市鶴見区・港北区、東京都大田区で、住まいのフルリフォームのご相談を承っています。すべてが決まっていなくても構いませんので、図面や管理規約など手元にある資料とあわせて、工事のご相談からお知らせください。

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